株式会社ミューテックス
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■■■ 当社社長より、人材募集欄をご覧の皆様へのメッセージ ■■■

■ はじめに

はじめまして。社長の浅川です。以下は、当社の社員採用に対して応募していただいた人、または応募を考えている人に対して、毎回説明している内容です。当社がどのような会社かご理解いただくためにも、長文になりますが、是非ご一読いただけますようお願い致します。

当社は、2000年に私が脱サラをして設立した会社です。当初は、いわゆる 「一人会社」 に近い状態で、業態は自営業者と、さほど変わりはありませんでした。しかし、一人だけでは扱える仕事の内容にも限りがあり、ビジネスが限定されてしまうことから、設立2年目から社員採用を始め、今日に至っています。

この間の6年間、大きな紆余曲折の末、ようやく現在の姿に辿り着きました。

当社では、中・長期計画の下、経営を進めていますが、予定の2倍の年月を要したものの、ようやく第一次の中期計画、すなわち 「自営業を脱却し、会社として組織的に業務を進められるようになる」 という目標を達成し、現在、新たな目標の下、次のステージに入っています。

つまり、当社は設立8年目ではありますが、会社組織としては、まだまだ固まったばかりの会社です。これから、この会社を作り上げて行くのは現在の社員であり、また、これから入社する新人の皆さんです。

■ 10年後の社長は、あなたかもしれません

現在、私は47歳です。今までは会社を軌道に乗せるために、休みは年に数日、毎日深夜まで仕事というハードな毎日を何年も送ってきましたが、これが体力的に続くのは、あと数年でしょう。それまでに、社長一人だけがそこまで働かなくても良いようにしなくてはなりませんが、それができたとしても10年後には57歳、15年後には62歳と、もう、定年退職の年齢です。

したがって、私自身の課題としては、それまでに社員の中から次世代の経営者を育てなくてはならないという目標があります。つまり、今の社員の中から、各世代毎に一人ずつ 「次の社長」 を育てていかないとなりません。同様に 「課長・部長」 といったマネージャー層も育てて行かなくては会社は回りません。

逆の視点から言うと、現在の社員やこれから入社する新人は、いずれも皆、当社の幹部候補(社長候補も含めて)であるということです。「この会社を育てて、いずれ社長になる」 という気概のある人は大歓迎です(逆に、自分は管理職は向かないので専門職でいたい、というような人もスペシャリスト志向の人も歓迎ですが)。

そして、次の世代に経営を引き継ぐ前に、私の代でやっておかなくてはならないこと、それは、経営の安定化です。つまり、次の世代が喜んで経営を引き継げるように、「大会社にいることも良いかもしれないが、ミューテックスの社長になった方が何倍も面白いし処遇も良い」、というようにしなくてはなりません。それこそが私の使命と思ってます。

■ 業務経験ゼロの人も大歓迎

プログラマ・SEを中心としたIT関連の技術者は、今や引く手あまた。当社のような小さな会社で、即戦力の技術者を採用しようとしても、正直、難しいものがあります。かと言って、当社では、他の会社からの引抜も行ってはおりません(もちろん、他所をやめて当社に来たいという人がいれば、門戸を閉ざすものではありませんが)。したがって、当社では、ひたすら 「社員を育てる」 という方針で採用活動を行っています。

ですから、この業界での就職に必須の 「業務経験年数」 は、当社への応募に際しては必要ありません。もちろん、業務経験のある人は処遇面で優遇致しますが、業務経験がないから採用面で不利になるというということはありません。

採用の基準は 「将来性」 です。

ひたすら社員を育てて行くことを前提にしていますので、戦力とならないうちはもちろん赤字です。その上に教育する手間も大変なものです(会社としても大きな負担です)。しかも、一人前になる前に会社を辞めてしまうかもしれませんし、一人前になったとたんに大きな会社に転職してしまう人もいるでしょう。そういったリスクを込みで採用する以上、厳しいことを言えば 「育てれば一人前になれそうだ」 という見通しが最低限必要です。

ですので、当社の入社試験は、そう簡単ではありません。「小さな会社だから誰でも採用してくれるだろう」 などと思っていただくと大間違いです。現に、今年のゴールデンウィークでの採用活動では10人近い応募がありましたが、採用者は1名のみでした。将来性のある人がいれば、いつでも何人でも採用しますが、逆に将来性が見込めない人は何人応募いただいても採用はできません。

では、「将来性」 についてはどこで見ているのかというと、「ポテンシャル」「やる気」「興味」の3点です。これらの中でも、特に 「やる気」 と 「興味」 は重要です。

■ 「やる気」のある人を募集しています

最近目に付くのが、20歳代、30歳代といった若手にも係わらず、仕事に対する意欲が全くない人です。もちろん、入社前の面接では意欲満々のようなことを言います。残念ながら私にはこれを見破れるほどの眼力はないのですが、採用して3ヶ月の試用期間の中ですぐに分かります(付け焼刃はすぐに剥がれます)。

このような人が入社すると、会社として予算的に厳しいだけでなく、周りの社員にも多大な悪影響を与えることが多いのが実情です。ですので、このような人は決して試用期間満了後に本採用に至ることはなく、また、周囲への悪影響が心配される場合は、すぐに辞めていただいています。

■ 「おたく」 や 「マニア」 を募集しています

また、この業界(IT業界)は、次から次へと新しい技術が生まれてきます。ですから、経験が豊富な人であろうとも、全くの未経験者と同じく、常に勉強していかなくては追いついて行けません。このような継続的な 「勉強」 が続くかどうか、これはその人の 「興味」 にかかってきます。

人間誰しも、好きなこと、趣味にしていることについては、そのことについての知識を得ることを 「勉強」 とは思いません。むしろ、自ら進んで本を買ったり、WEBで調べたりして、その知識を得ることに喜びを感じるでしょう。逆に、「仕事だから」 ということで 「勉強」 しても、そうそう身につくものではありません。パソコンやプログラムについても全く同じです。「パソコンをいじっているのが何よりも好き」、「プログラムを作るのが3度の飯より好き」 という人は少なからずいます。そういう人でないとこの業界は務まりません。

面接の時にこういう話をすると、だれもが 「私はパソコンが大好きです」 と言うのですが、「では、パソコンでどのようなことをしていますか? 何ができますか?」 と尋ねると、初心者程度の答えしか返ってこないことが良くあります。本当に好きであれば、色々なことをやっているはずです。たとえそれがお絵かきであっても、音楽の編集であっても、何でも良いのですが、とにかく 「好き」 であることが重要です。こういう意味で、当社では 「おたく」 「マニア」 と呼ばれる人を歓迎しています。

■ 当社の特徴

せっかく自分の会社を創ったのですから、自分の理想の会社にしようと思っています。正直、まだ理想の会社には育っていませんが、少なくともそうしたいと願い、できる部分から実現しています。

当社が特徴としている点、しようとしている点は以下のようなものです。

1) 能力主義、実績主義の処遇
2) 自由な社風
3) 社員一人一人のライフスタイルを実現できる会社に
4) 仕事は楽しく
5) 家族的な雰囲気

以下に、これらについて説明します。

■ 能力主義、実績主義の処遇

私がサラリーマンだったころ(とある一部上場会社にいたのですが)、一番嫌いな言葉が 「学歴主義、年功序列主義、性別・年齢・途中入社などなどによる差別」 でした。

ですから、私の会社で、これだけは譲れないという部分が 「能力主義・実績主義」 という部分です。

当社では、仕事を行う上で必要な技術的能力(テクニカルスキル)と、社会人として仕事を進めて行く上で不可欠な社会的能力、人的能力(ヒューマンスキル)によって評価を行い、この結果によって固定給が決定されます。その間に、学歴、年齢、勤続年数、性別などは一切入り込む隙間がありません。単純明快です。固定給は 「能力」 によって決まります。

これに、役付手当、通勤手当、時間外手当といった手当類がプラスされて支給給与となることまでは他の会社と同じですが、もう一つ当社独特の制度があります。これが 「実績手当」 です。

これは、各自の固定給とランクによって設定される 「目標利益(粗利)」 を上回った実績をあげた場合に支給される手当です。たくさん仕事をこなせば、もちろん、実績も上がります。その分を毎月の給与に上乗せして支給するというものです。手際良く、能率良く仕事をこなせば、時間計算による時間外手当よりも、はるかに効率良く稼ぐことができます。

IT関係の仕事では、パソコンに向かっているだけで仕事をしているように見えてしまいます。そのため、「時間外手当」 という尺度では、通常の勤務時間は仕事をしているフリをして、意味もなく長時間の残業をしている人が往々にして見受けられます。当社では、そうではなく、能率良く仕事をして、早く帰宅しましょうという意味で、このような制度を設けています。

ちなみに、実績手当ては青天井です。1ヶ月で1000万稼ぐことも、1億稼ぐことも不可能ではありません。実際に、ボーナス分位の額を毎月、実績手当てとして固定給の他に貰っていた社員もいました。

つまり、非固定給部分は実績主義、ということです。

■ 自由な社風

自分の会社を創るに当たって、「とにかく自由な社風の会社」にしたいという思いがありました。どのくらい自由かというと、「仕事を責任もってきちんと進めていられるのであれば、全然出社しなくても良い、まあ、せめて1ヶ月に1度くらいは 『生きているよ』 と顔を見せてくれるだけでも良い」 という位自由な社風にしたい、と思っています。
しかし、これはあくまでも 「社員一人一人が自立して、各自の仕事は責任をもってきちんと行える」 ことを前提にした話です。

残念ながら、現在の社員は皆まだ若すぎて、「責任と自由」 ということについて十分に理解できていない人が多いのが実情です。ですので、今現在では、この理想は実現できておらず、例えば勤務時間等についてもごく一般的な会社と同じ状態です。しかし、いずれ社員が成熟し、会社が成熟してきたら、少しずつでも各社員の裁量によって自由に勤務・行動できるような風土にしていきたいと思っています。

■ 社員一人一人のライフスタイルを実現できる会社に

また、当社では、社員一人一人のライフスタイルを実現できる会社にしたいという思いがあります。

人によって、価値観、考え方、仕事への取り組み方などなど、違っているのは当然です。むしろ、違っている人たちが集まっているからこそ、会社という集団のパワーが生まれるのだと思っています。画一的な人間だけにしてしまうのは、むしろ危険なことと考えます。

例えば、ある人は 「人の2倍働いても良いから2倍稼ぎたい」 という人もいるでしょうし、逆に 「深夜残業や休日出勤はなるべくせずに生活を楽しみたい」 という人もいるでしょう。当社では、そういった各人のライフスタイルに合わせて、なるべくその人の希望に添えるような仕事をアサインするようにしています。

もちろん、これも 「各人の仕事は責任を持って遂行する」 という前提の話です。 「仕事はしたくない、のんびり会社で過ごして、休まず・遅れず・働かずというライフスタイルを実現したい」 などというのは認めておりません。というか、こういう人は採用致しません。

ただし、一人前の社会人が責任を持って担当している仕事です。「毎日定時で帰りたい」 という人には、なるべくそういう仕事をアサインしますが、たまには忙しくなって深夜残業が続いてしまうことがあるかもしれません。お客様の都合などで、休日に出勤する必要があるかもしれません。そういったことは 「自分のライフスタイルを実現するために、必要な責任の一端」 と捉えていただく必要があります。 あくまでも 「責任」 を果たした上でのものとご理解ください。

ちなみに、現在の当社の社員は、(遠隔地から通っている、または、実家から離れている人が多いこともあり) あまり残業時間は増やしたくない人が多いです。実際には、月あたりの残業時間は20時間から、多いときでも40時間位で推移しています。

中には、前職で体を壊してしまったために、療養を優先し、1ヶ月の就労時間を定時間未満に抑えている人もいます。また、パートタイムの社員は、原則、出勤日・出勤時間は自己申告により完全自由にしています。

■ 仕事は楽しく

一人前の社会人が責任を持って行っている仕事ですから、中には大変なこと、つらいこともあるかもしれません。しかし、基本的に、それらも含めて仕事は楽しくなければならないと思っています。

もともと、IT業界に就職する人は 「パソコンが好きだから」、「プログラムを作るのが楽しいから」 この業界に来たはずです。しかし、現実には、常識を超える長時間労働や強力なストレスなどによって、仕事を楽しむような余裕がない人が多いです。うつ病にかかってしまう人の割合が一般的な業種に比べて極めて高いことからも、これが伺えます。

しかし、本来、好きだからこの業界に入ったはずなのに、仕事を楽しめないのはおかしいと考えます。当社では、業務の中で充実感を感じ、仕事を楽しめるような職場とすることを目標にしています。

■ 家族的な雰囲気

私が最初に勤めていた会社は、いわゆる大企業でしたが、歴史と伝統ある会社でしたので、中には家族的な雰囲気がありました。総務の担当者は、会社の中のことだけでなく、プライベートな面でも、必要があれば社員の面倒を見ていました。昔ながらの会社には、こういうところも多かったのですが、最近では、能力主義・実績主義の会社を中心に、こういった風土はなくなり、社員とはあくまでも仕事に関しての係わりであって、プライベートな問題は関係ない、というドライな風潮が広がっています。

しかし、当社は非常に小さな会社ですし、育てている一人一人の社員も、年齢こそ私とはそう離れていませんが子供のような存在です。仕事のことでなくても、プライベートなことでもどんどん相談して貰って構いません。お金の面での支援はできないかもしれませんが、仮にも一つの会社を作って経営している身、様々な知識、ノウハウ、コネクションなど、きっと役に立つこともできるでしょう。

もちろん、こちらから根掘り葉掘りプライベートなことを調べようとは思いませんが、困ったことがあったら何でも相談してもらってOKの会社です。

■ 理想の会社を実現するためには

今まで述べてきたような理想を実現するためには、社員一人一人が社会人として自立し、責任持って業務を遂行できることが必要です。

当社では、そのために、社員各自に「目標売上額」を設定しています。これは「ノルマ」ではありません。あくまでも目標です。これを上回った場合は前述のように業績手当ても支給します。また、この目標額は決して無理な額を設定しているわけではありません。きちんと業務に専念して仕事をすれば残業なしで容易に実現できる額です。

■ 最後に

当社の基本方針は 「人を育てる」 と書きましたが、他にも 「人を大切にする会社」 を歌い文句にしている会社は多々あります。そういう会社では 「当社では社員は 『人材』 ではなく 『人財』 です」 などと言っているところも多いですね。

でも、だまされないでください。そう言っている会社でも、社員に対して常識外れた強圧的な態度で膨大なノルマを科し、残業200時間は当たり前、でも残業代は払わないなどといった会社も少なくありません。特に、このIT業界では、そういう会社が多いのも事実です。

そういう会社の幹部と話したことがありますが、「社員はグレーゾーン(法律ぎりぎりで違反を犯していない領域という意味)で使って初めて会社として利益が出るもの」 と自慢しておられました。でも、傍から見れば、完全にブラック(違法状態)で、ただ表沙汰にならないためのノウハウを持っているだけなのです。

求職者の方へのアドバイスを最後に申し上げるならば、本当に社員を大切にしている会社はどこか、良く見定めてください。騙されてはいけません。そうしないと入社してから大変なことになります。何を言われようと、強面の上司からどんなに怒鳴られようと、すぱっと会社を辞められる自信があれば良いのですが、そうでないと、体を壊したり、うつ病や自律神経失調症になったり、果ては自殺にも至ります。くれぐれも気をつけてください。

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